「生活費の25倍を用意する」と考えると、年金を受け取る予定の人まで一生分を資産だけで準備することになります。大事なのは、退職から年金開始までのつなぎ期間と、年金開始後の不足額を分けることです。
比較した条件
| 項目 | 条件 |
|---|---|
| 退職時の年齢・資産 | 55歳・6,000万円 |
| 生活費 | 現在価値で月20万円 |
| 想定年利・インフレ率 | 名目4%・2% |
| 年金 | 65歳から現在価値で手取り月15万円 |
| 計算期間 | 55歳から100歳まで、毎月計算 |
生活費・年金は現在の購買力で入力し、計算上はインフレ率に合わせて増やしました。税・社会保険料・相場の上下は含めていない簡易モデルです。
年金開始まで/開始後を分けて考える
生活費は資産から
資産の取り崩し
不足分だけ資産から
図:この記事の架空モデルで分けて計算している期間。年金額や受給開始年齢は自分の見込額に置き換えます。
結果:年金が入ると「つなぎ期間」の問題になる
| 条件 | 資産が枯渇する年齢 | 100歳時点の残高 |
|---|---|---|
| 年金を入れない | 75.6歳ごろ | 0円 |
| 65歳から年金を入れる | 計算期間内では枯渇しない | 約5,635万円 |
年金を入れると、65歳以降の不足額は月5万円になります。年金があるだけで必要資産がゼロになるわけではありませんが、資産だけで生活する期間を10年に区切れることが結果を大きく変えました。
ここでの「枯渇しない」は、一定利回りモデルの55〜100歳の計算期間で残高が0にならなかったという意味です。将来の年金額や運用益を保証するものではありません。
年金額は「満額」を置かない
早期退職すると厚生年金の加入期間や報酬が変わるため、「65歳から満額」と置くと過大評価になり得ます。自分の見込額は、ねんきんネットやねんきん定期便で確認してください。
また、年金の手取り見込額には税・社会保険料の扱いがあります。このサイトの統合計算機では手取り額を入力しますが、入力値の根拠は別途確認が必要です。
自分の条件で再現する
年齢・資産・積立額から退職年齢を比較し、年金開始年齢と手取り見込額を加えると、希望年齢で辞める案と数年働く案を同じ条件で比べられます。
🧭 統合FIRE計画シミュレーターを試す退職年齢・年金・サイド収入・インフレを同じ計算に入れますこの記事の架空モデルを計算機で近づける場合は、現在の年齢55歳・運用資産6,000万円・毎月の積立0円・希望退職年齢55歳・生活費20万円・想定年利4%を基本入力にし、詳細入力で年金15万円、開始65歳、サイド収入0円、インフレ率2%を入れます。計算機は100歳までの固定利回りモデルなので、記事の表と完全一致する保証ではありません。
この比較は「年金を入れれば必ずFIREできる」という結論ではありません。生活費、受給開始年齢、サイド収入、住宅ローンの終了時期を1つずつ自分の条件に置き換えてください。
※ 本文の数値は上表の条件を毎月計算した当サイト独自の例です。年金制度・税・社会保険料は変更されるため、最終判断は公式情報をご確認ください。