住宅ローンがある人は、生活費を1つの数字にすると判断を誤りやすくなります。返済が終わる前の生活費と、完済後の生活費が違うからです。

比較した条件

項目 条件
現在の年齢・資産・積立 35歳・400万円・月15万円
退職・年金 55歳退職、65歳から手取り月10万円
完済前の生活費 現在価値で月20万円+ローン月8万円
完済後の生活費 現在価値で月20万円
想定年利・インフレ率 名目4%・2%

「生活費20万円」はローン以外の支出です。住宅ローン返済額は別入力にして、完済年齢まで加算しました。税・社会保険料・住宅の修繕費は含めていません。

55歳退職の架空モデルで住宅ローンを55歳完済と65歳完済に分けた残高比較グラフ
図1:55歳退職で、ローンを55歳で完済する場合と65歳まで返す場合の残高推移。原データCSVも確認できます。

完済年齢で結果が変わる

退職年齢 完済年齢 資産の枯渇
55歳 55歳 93歳ごろ
55歳 65歳 80歳ごろ
50歳 55歳 63歳ごろ

55歳で退職する場合でも、ローンが65歳まで続く条件では、55歳で完済する条件より資産寿命が短くなりました。さらに50歳退職では、積立期間が短く、ローンの返済も残るため枯渇年齢が大きく前倒しになります。

これは「ローンは必ず繰上返済すべき」という結論ではありません。繰上返済に使った資金は運用に回せず、金利、住宅ローン控除、手元資金、変動金利のリスクを一緒に比べる必要があります。

自分の計画に入れる

統合FIRE計画シミュレーターで、住宅ローン返済額と完済年齢を入力できます。退職年齢を希望年齢・3年後・5年後で比べ、年金開始までのサイド収入も加えてください。

🏠 FIRE計画を再計算するローン完済年齢と年金・サイド収入を同じ条件で比較します

この記事の55歳退職モデルを計算機で近づける場合は、現在の年齢35歳・運用資産400万円・毎月の積立15万円・希望退職年齢55歳・生活費20万円・ローン月8万円・想定年利4%を入力し、詳細入力で年金10万円、開始65歳、インフレ率2%を設定します。ローン完済年齢を55歳と65歳で切り替えると、上の比較に対応します。

住宅ローンの金利と投資の期待リターンを比較したい場合は、繰上返済 vs 投資シミュレーターも使えます。どちらの計算も将来の相場や金利を保証するものではありません。


※ 数値は上表の条件を月次で計算した当サイト独自の例です。住宅ローン契約、控除、金利、修繕費、税・社会保険料は個別に確認してください。